台湾の野党がマニフェストに動物愛護を盛り込む

台湾の野党・国民党は、密輸された154匹の猫を安楽死させた事件を受けて、マニフェストに動物愛護を盛り込みました。新議長の朱立倫氏はFacebookで支持を表明し(写真左)、党の新星である洪孟楷氏は立法院に動物福祉委員会を設置した(写真右)。

ベテラン政党である国民党(KMT)は、いつも市民に古く時代遅れな印象を与えています。最近では、動物福祉政策で評判を上げ、政権与党である民進党に対抗しようとしています。

国民党が政権を握っていた期間には、動物福祉政策をほとんど導入しませんでした。馬英九元総統は、台北市長時代には野良犬を保護し飼っていました。犬の世話のほとんどは奥さんがしており、馬英九氏自身がSNS上で犬のことを語ることは殆どありませんでした。民進党の蔡英文総統は2匹の猫と4匹の犬を飼っており、その写真をいつもSNSで公開しており、客人との面会の場に同席させる事すらあります。このような行動は、動物愛好家の間で評判になっています。

国民党の新党首に選出された朱立倫氏は、動物愛護政策で若い世代の支持を得ようと10月23日、彼はソーシャルメディア上で、動物の権利と気候変動を党のマニフェストに盛り込み、年次総会で議論することを発表し、世間の注目を集めました。

朱立倫氏は会議のオープニングスピーチで動物の権利について言及することはありませんでしたが、国民党のホームページ上のマニフェストには、このテーマが明示されており、これは明らかに、154匹の密輸猫を安楽死させた事件への対応だと思われます。

この会議の前日、国民党の新星、洪孟楷氏が立法院に超党派の動物福祉委員会を設立しました。30名のメンバーのうち、22名が国民党員であり、動物福祉の向上に力を入れていることがわかります。

動物福祉委員会の目標の一つは、基本法に動物福祉を盛り込むことです。なかなか手強い課題ですが、少なくとも動物愛好家には希望を与えています。