2026年7月、台湾でアジアトップレベルの動物保護 シェルターが稼働

アジアトップの動物保護シェルターが台湾に建設される

台湾では、2017年に「殺処分ゼロ」政策が実施されて以来、各自治体の公共動物保護施設が「動物ホーム」として拡張・最適化され、さらには「動物保護教育園」として改名されてきましたが、肝心の台北市だけは、動物ホームが改修されていません。実際、その建物は仮設どころか、20年以上も使用されているのです。しかも、犬が過密状態になることが多く、立法委員でさえ改修を強く求めています。   台北市の動物保護シェルターは、もともと台北市郊外の丘の上にあり、2000年に内湖のゴミ捨て場の脇に移設されました。   台北市政府の事業発表では、台北市立動物ホームが「アジアにおける人道的・教育的施設となることを目指す」としており、設計コンセプトは大きく4つの目標を掲げて居ます:(1)親しみやすいシェルター、(2)ペットの譲渡、(3)命の教育、そして(4)親子レクリエーションです。 改修期間中は、引っ越しまでの中継地点となる動物パークを建設し、保護中の犬や猫はそこに収容されるのですが、中継パークは2021年1月に着工し、10月に完成、新たな動物ホームは2021年11月着工、2023年11月完成予定だったのです。   アジアで最も進んだ基準を達成するために、新しい動物保護施設の計画段階では、一部屋設計、つまり、犬1匹に1部屋があり、部屋には退屈しのぎにテレビまで設置され、一時は埋立地を離れる移転計画もありました。そのため事業費が8億ドルに急増し、市長に受け入れられず計画をやり直さざるを得なくなりました。

台北動物シェルターの中継エリアがオープンし、X線診断機も導入され、保護動物により良い医療を提供することができるようになりました

今回の提案は、元の敷地に700頭収容の犬舎、伝承館、マルチメディア教室、ペット用品販売コーナー、医療センターなどに建て替え、2024年7月に着工、2026年7月に竣工する予定です。2022年11月に新しく台北市長が選出されるということもあり、新市長がこの提案を受け入れるかどうかは未知数です。    嬉しいことに、新動物ホームに医療センターの設立を提案した獣医師の楊静宇(ヤン・ジンユー)先生が、高齢の保護犬や保護猫に理想的な医療を提供するために、時価100万円以上のX線診断装置を中継キャンパスに寄贈してくれました。彼の構想では、新しい動物病院の医療センターは、譲渡されたすべての犬や猫のために市立動物病院とし、余裕ができたら一般の人にも開放することが可能であるということです。