スウェーデンの新政権

スウェーデンでは、9月11日に議会選挙が行われ、349議席が再選されたばかりです。選挙前に1議席を持っていた左派陣営は、173議席を持つ右派陣営に敗れ、政権の座を失いました。一方、右派陣営は176議席を獲得し、新政府を樹立することができました。

旧与党である社会民主党は議席数を107に増やしましたが、盟友の中央党、左翼党、緑の党がふるわず、右派のライバルであるスウェーデン民主党にさらに11議席を与えてしまいました。社会民主党は票を獲得したものの、議会での勢力を失い、首相は辞任を表明せざる得なくなりました。

首相の座は穏健党が引き継ぐことになりそうです。世界愛犬連盟(WDA)は、穏健党の党員の一部と接触しており、新しい首相が誕生しても、犬猫食用禁止国際条約の推進には影響はないだろうと考えています。

 

2021年10月28日、4名のスウェーデン議会議員が当時のステファン・ロ―ヴェン首相に国際条約推進を求める共同書簡を提出しています。その中で、「犬猫の食用消費は時代遅れで非人道的であり、食の安全が緊急の課題である。新型コロナの流行は、動物が媒介する病気が世界的に深刻な影響を及ぼすことを示しましたが、犬や猫の食用がいまだに行われている地域もあります。犬や猫の食用を今すぐに止めるよう、スウェーデンは世界的なメッセージを送るべきである。」と強調しています。

 

犬猫食用禁止国際条約はスウェーデンの他、アメリカ、イギリス、日本、ノルウェーの200名近い超党派の議員から支持されています。2020年2月7日にはアメリカの30名の超党派議員が当時のトランプ大統領に国際条約の発効を求める書簡を提出しました。同年、3月2日には、イギリスから67名、11月24日には日本から34名の議員が政府首脳に国際条約への支持を示す共同書簡を提出し、2021年にはノルウェーの4名の議員が当時の首相に国際条約への着手を求める共同書簡を提出しており、WDAの理念が国際的に認知されていることが示されました。