台湾の捜索救助犬が被災地トルコで活躍

1999年、台湾で起きた921大地震で世界中が衝撃を受けた時、トルコの捜索救助隊40名と犬3匹が真っ先に台湾に到着しました。

2023年2月6日、トルコで2万人以上の死者を出した大地震の際、 台湾は130人の隊員と5匹の犬からなる大規模なチームをトルコの被災地に派遣しました。あまり知られていないことですが、台湾の921大地震の後、捜索救助犬の英雄的な救助活動を関係者や市民が目の当たりにして初めて、犬たちが戦力の一員となる機会が与えられたのです。

台湾では2000年に「災害予防救助法」が制定され、2002年には消防庁が専門の捜索救助隊を設置しました。現在、22の県や市のうち、台北市、新北市、桃園市など10の県や市の消防局に捜索救助犬が配備されています。

2019年、国連から認定された犬はアジアで9頭しかいませんでしたが、そのうちの7頭が台湾にいるということで、台湾がいち早く大きな話題になりました。2022年3月までに、台湾では国際救助犬機構(IRO)の認定を受けたA級の捜索救助犬が18頭、B級の捜索救助犬が12頭となります。

台湾の捜索救助犬史上初めて、5頭の救助犬のトルコ派遣に獣医師が同行しました。   (出典:台北市捜索救助隊)

2018年3月、捜索救助犬チームは、台湾政府から基地である犬小屋の修繕費が配分されておらず、来る大雨季で犬小屋が再び浸水し、すべての犬が水に浸かってしまうことを危惧して、世界愛犬連盟(WDA)に支援の要請がありました。修繕プロジェクトは無事に完了し、それまで8年間も犬達を悩ませてきた問題は解決されました。 

WDAは、勇気ある救助犬たちが、人を愛し、信頼する犬の本質を体現していると考えています。