台湾に動物保護局がついに誕生!

2023年5月16日、台湾で「農業省組織法」の第3読会が行われ、農業審議会が農業省に格上げされることになりました。動物愛護の最高行政機関は農業審議会であることが明らかになり、農業審議会を農水省に格上げしたことで、待望の「動物保護局」がついに誕生しました!

1998年に動物保護法が制定されて以来、台湾人の動物保護に対する概念は急速に進展してきたものの、公的な動物保護行政は遅々として進んでいません。また、畜産局は経済動物を管理しており、動物福祉の推進を目的とした動物保護事業とは大きく異なっています。

2011年、専門機関としての動物保護局の設立を求める声が明確になり、動物愛好家たちは「動物保護局を求める活動連盟」を結成しました。主な要求は、過去12年間に政府によって殺処分された96万頭以上の犬たちの不満を解消することです。

「一人一通の手紙」で政府に訴えるキャンペーンを展開したほか、2011年10月14日には、役員や大学生などが30mを這って政府に対応を促す「這いづり」を行い、連盟の決意を示しました。

この行動は、世界中の友人たちからも支持されていたことは特筆に値します。2012年5月、国際的な署名プラットフォームである「Care 2」において、台湾をテーマとした署名が行われました。Form a Separate Animal Protections Agencyは、台湾に独立した動物保護機関(または部署)の設立を求め、海外の友人によって立ち上げられました。また、2012年6月、PETAアジアは農業審議会に代表文書を送り、動物の財産と動物保護を分離することの重要性を説明しました。

農業審議会が企画を担当するという政府の明確な回答を受けて、動物保護局の設置は政府と野党の合意事項となりましたが、これは政府の組織改編を伴うもので、法整備が必要なため、2011年から2023年まで延期となりました。

農業省組織法案の第3読会終了後、農業審議会は、動物保護局の今後の業務として、飼い主の責任を強化することを含むペットの誕生から死までの厳格な管理と、欧州連合が推進する関連規制に準拠するための経済動物および実験動物の動物福祉の向上に焦点を当てることを特に強調しました。