【台湾焦点】 フレンドリーなスクールドッグが動物保護教育を推進

新北市安西中学校のスクールドッグの「コーク」は、他校を訪問することもあり、恐らく台湾で最も有名なスクールドッグです。

ヨーロッパやアメリカでは、教師や生徒が自分の犬を教室に連れて行き体験交流などをしていることからキャンパス内で犬を見かけることはよくあります。 アジア諸国のキャンパス内でも犬を見かける事はありますが、大抵は野良犬や、たまたま校内に侵入してしまった犬です。 幸いなことに、優しい方針によって学校に滞在するスクールドッグになることが可能です。台湾のスクールドッグは本当に幸せです。 生活が政府によって保障されているだけでなく、法的な地位も保障されているのです!台湾のスクールドッグは本当に幸せです。 生活が政府によって保障されているだけでなく、法的な地位も保障されているのです!

2015年の動物保護法改正により第12条の「申し出や養子縁組が無い場合や、不適切な遺棄があった場合はその通知や発表から12日後に殺処分できる」という部分が削除され、台湾のキャンパス内の野良犬の運命は変わりました。 所有者のいない犬を捕獲する規制もなくなりました。 この改訂により毎年10万匹以上の犬の命が救われますが、動物保護行政機関や地方や都市の公共シェルターの収容能力が厳しく試されています。

2015年以前には、4,000校近くある台湾小中学校や高校のうち、スクールドッグを採用していたのはわずかに234校でした。 そこで、農業評議会は2016年に初のスクールドッグ選挙を開催しました。 スクールドッグの飼育促進が目的のキャンペーンで、テーマは「出会い」でした。 同じ年に文部省は地方公共団体および私立を含む全国の高校を対象に、試験的に「キャンパス内の動物生活教育」を実施しました。 公共シェルターでの犬猫の養子縁組や野良猫や野良犬を集めたりすることが奨励され、20,000~30,000台湾ドルの補助金が受け取れる正式な仕組みでした。

2018年はさらに重要な年でした。 立法院が動物保護法を改正の際に第23条が追加され、「この法律を効果的に実施するために、野良犬の管理、多様で革新的な養子縁組、就労犬、スクールドッグプログラム、及びシェルターの管理やその他の動物保護関連の作業の質を確保するために、管轄当局は毎年度予算を確保する必要がある」と、しました。 新条文では、「スクールドッグ」の法的地位が明確になりました。

タイの軍隊でも野良犬をスクールドッグとして採用しており、人々と犬はうまく共生しています。

同時に第4条1項も新たに改訂され、「あらゆる政府機関は動物保護の知識向上のために、動物倫理および動物保護法に関する教育と学習を普及させるものとし、12年間の義務教育とする。」とした。 動物保護団体は、スクールドッグプロジェクトを推進する良い機会とみています。 スクールドッグ自体が動物保護教材として最高ではないでしょうか。

スクールドッグはキャンパス内で生命教育の一環を担っています。 動物保護教育への関わりとしてはスクールドッグを教室内に入れ、別の教科と織り交ぜ良い見本となっている学校もあります。 世界愛犬連盟と台湾動物保護行政監督連盟は、「クラスルーム2021-スクールドッグ優秀校選抜」を設置し、今月(5月)から登録作業を開始します。 審査結果の発表は6月に行われ、翌7月には賞が贈られます。 2021年7月9日~11日に開催される南港ペットショーには、選抜されたスクールドッグの写真も展示されます。

農業評議会による奨励と文部省からの資金援助にもかかわらず、スクールドッグの普及は依然としてペースがあがりません。 2019年の統計によると、2015年以降に増加した学校はわずかに48校で、スクールドッグを採用することによる教育や癒し、ふれあいの利点に関する一般教職員の知識が限られていることを示しています。 スクールドッグ自体に関する知識も不足しています。

実際に、専門家は以前から「スクールドッグ」と「プリズンドッグ(刑務所の犬)」の両方は人間のネガティブな感情の解消に大きな影響を与えると指摘してきました。 スクールドッグは学校内のいじめ事件を減らし、平和で友好的なキャンパスの確立に役立つのです。 全て実際のデータは揃っており、教職員もそこに目を向けてしかるべきです!