香港焦点―新体制のもと改善される動物福祉

7月1日に香港の新政府が発足し、新たな体制が整うことが予想されます。世界愛犬連盟(WDA)は、香港の動物福祉政策に変化が起こる可能性があると見ており、長い目で見れば、新政府の体制は香港の動物福祉基準の向上に役立つとWDAは考えています。

現在、動物関連の政策は農業漁業保全局(AFCD)が担当しています。この部門を監督しているのが、食品衛生局です。よく知られているように、食品衛生局の長官は通常、医師または看護師であり、これは公衆衛生が局の主な焦点であることを意味します。残念ながら、動物愛護はおろそかにされています。今年に入ってから、新型コロナの感染を恐れて、かなりの数のハムスターが政府によって殺処分され、世間を騒がせました。

再編案では、食糧‧衛生局を医療‧健康政策を担う衛生局に改編し、環境局の業務を拡大することも提案されています。環境局が動物愛護政策を担当し、局名が「環境‧エコロジー局」に改称されるもようです。

新体制では、AFCD は環境‧エコロジー局によって監督されることになります。WDA はこの提案を歓迎し、公衆衛生が長きに渡り、動物の権利よりも優先されてきたため、新体制がより良い動物福祉政策を実施することに期待します。最も注目している点は、食品衛生局は動物を「財産」として扱っていることです。WDAは、環境‧エコロジー局が将来、動物を「感情をもつ生きもの」として認識し、香港の動物福祉を改善し続けることに期待しています。